2人のユウト




「・・・本心なのか嘘なのか、わからないんです。
水門くんが嘘つく性格とは思えません。
でも、どちらが本当の水門くんなのかわからなくて」



 恋って、難しいよ、まったくもう。



「幸菜。それが幸菜の答えだな」



「え?・・・・あぁ!!」



 そーだ私、勇都くんに告られていたんだっけ!


 今の今まで忘れていましたよ!



 ごめんなさい、勇都くん。(テヘペロ)



「まーわかりきっていた結果だな」



 私が忘れること?



「ちげぇよ。
幸菜が最終的に誰を選ぶか。

ま、水門なら良いんじゃねーか?
あいつなら、幸菜を幸せにするだろ」


「どうしてそう思えるの?」



「簡単だよ、普通の勉強より」



 嫌味な人だなぁー。



「俺は少なくとも、水門みたいに幸菜の気持ちを両親に伝えることはしねぇな。
ってゆーか、殆どの男はしないと思う。

それを水門はやったんだ。
しかも、初対面の幸菜の親にな。
幸菜の全てを、あいつなら受け止められるだろ。

幸菜が望む分な」





< 338 / 368 >

この作品をシェア

pagetop