2人のユウト




 特に親しい子はいないけど、何かと話せるようになった。


 眼鏡をやめ、コンタクトレンズを使用するようになってからは、何故か男子からの呼び出しが多くなった。


 好きです、とか憧れています、とか言われている。


 ま、興味ないけど。



 いやいや、君のこと知らないよ?ってね。




「勇都くん、優斗どこかな?」


「何言っているの幸菜ちゃん。
ユウトならここにいるじゃん」


「いや、峯長のユウトじゃないの」



「あ、水門のユウトか」



「そう!どこにいるのかな?」



「優斗ならいつもの場所に行くって言っていたぜ?」



「ありがとう勇都くん!」



 私は急いで、あの場所へ向かう。



 途中、この間のテスト結果が掲示板に貼ってあるのを見つけ、足を止める。



【1位 水門優斗

 2位 峯長勇都

 3位 日下幸菜】





 結果に満足をして、私は再び走り出す。




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