2人のユウト
広場から数十分後。
私と水門くんは図書室に着いた。
「日下さんは何が苦手なんですか?」
「理数系は苦手だな。
国語とか社会は出来るよ」
「そうなんですか。
僕も文系です。
本読むのが好きなので」
「私も好きだよ」
「じゃあ、理数系全般を教えますね」
にっこり太陽のように笑った水門くんは、早速私に勉強を教えてくれた。
そしていつの間にか、後40分も余裕があったのに、後5分でチャイムが鳴る時間にまでなってしまった。
「そろそろチャイムも鳴りますし、行きましょうか」
「うん。ありがとう水門くん。
凄くわかりやすいよ」
「そう言ってくれると、僕も教え甲斐があります」