君との距離、2歩分。
「………小夏!?」
彼氏の背中におんぶされている小夏の姿。
しかも、寝息まで立てて寝てる。
「あの……これをどうしろと?」
「小夏ちゃん、打ち上げの途中で寝ちゃってさぁー…だから送ってくとこだったんだ。」
「七世くんがいて助かったよねーじゃあ七世くん、頑張ってね♪」
そう言って小夏をオレの背中に移した。
え…これって…
オレ、利用されてるだけなんじゃ……
「寝た子は重いって言うけから七世くん頑張ってね!」
彼氏はオレの肩をポンッと叩くと本多先輩と歩いて行った。
――…分かった
あの人の声、何か引っ掛ると思ってた。
声だけだったからよく分かんないけど…放課後、小夏の名前を呼んでた人だ。