君との距離、2歩分。




千波留ちゃんの眩しさによろめきながらも



「な…中原小夏です。七世の幼なじみです……」



と名乗った。



意外にも



「知ってます。」



って千波留ちゃんは言う。


「私、いつもうらやましいなって思って見てました。」



「……………え?」




他の友達と楽しそうに話す七世を見つめる千波留ちゃん。



すっごい嫌な予感。



――……聞きたくない。





「でも七世と同じクラスになった時はチャンスだと思ったんです。」



「千波留ちゃ―…」



「あ、もちろん先輩の気持ちも知ってます。私、隠し事とかしたくないタイプなんで。」




千波留ちゃんは私の手をギュッと握ると



「お互い頑張りましょうね!!」



と言って行ってしまった。







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