君との距離、2歩分。




「―…七世?」



オレの肩に手が置かれる。

見上げると、心配そうにオレを見る千波留ちゃんの顔。



「どうしたの?疲れた?」


そう言ってオレの座っているベンチの隣に腰掛けた。


「…や。人に酔った。」



軽く愛想笑いを返した。


でもそんなの嘘。


オレは滅多に酔ったりしない。



オレの頭から離れないのは―…




陽大が泣きそうな顔の小夏の手を引いて、人ごみに消えてくところ。






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