君との距離、2歩分。



小夏と陽大が……



付き合う?





「―…ふざけんな!!」



ドンッ!



痛みで気付いた時には、オレの拳は部屋の壁を殴っていた。



その音で一気に固まる空気。




「…ほら、見ろ。」



オレが顔を上げると、そこには陽大の勝ち誇った表情。



「自分の気持ち、よーく分かったんじゃねぇの?」




……そうだよ。


最初から気付かないふりしてた。


自分の気持ちを見て見ぬふりして抑えてた。



だって小夏なんか好きになるはずないと思ってたから。






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