君との距離、2歩分。



自然と絡む視線。



長いまつげの奥にある小夏の目がオレを捕らえた。



見られるだけでいっぱいいっぱいなオレが告白なんて出来るんだろうか。




「…間接的に聞くのは嫌だから直接聞くね。」



――…かんせつてき?


どういう意味?



勉強そっちのけでサッカーに打ち込んできたオレはかなりバカ。



きょとんとするオレに構わず話を続ける小夏。



「…七世の好きな人って…誰?」




………いきなりその質問かよ。


こんなことならしっかり勉強しとけばよかった。


頭がよかったらこの質問にはどう答えればいいかわかってたかもしれない。





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