君との距離、2歩分。



…オレ何か間違ったこと言った?


急に押し寄せてくる不安。

……何でそんな顔すんの?



「………………だね…」


「―…え?もっかい言って!」


「七世は好きでもない子にキス出来るんだね!!」




―…胸に小夏の鋭利なものとなってささる。



「…それは、お前が―…」


『好きだから』。


言葉の続きが喉に詰まる。


……小夏の言うことは間違ってない。


ここじゃ何言っても言い訳になるんじゃねぇの?



「………何でもない…」



オレは視線を小夏から床に落として俯いた。



―…胸が張り裂けそうに痛い。


ただ好きなだけなのに


想いも伝えることが出来ないのに


オレはどうしたらいいんだろう?





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