君との距離、2歩分。



オレは小夏の頭を軽く叩くと意地悪く笑った。



「何信じてんの?嘘だよ、バーカ!」


「……嘘?そっか…」



安心したような表情を浮かべる小夏。



―…嘘なんて嘘だよ。


オレ、お前の好きだ。


小夏はバカなんかじゃない。


1番バカなのはオレ。



ガキで自分のことしか考えてなくて。


好きって気持ちに左右されてひとりで空回りして。



こんなダサいオレなんかに告られても困らせるだけじゃん。


今まで小夏を散々、傷付けてきた罰だ。


オレが傷付くんならいい。

小夏がこれで傷付かないんだったら全然それでいい。




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