君との距離、2歩分。



私の言葉で立場逆転。


今度はみるみるうちに七世の顔が真っ赤になっていく。


しかも、私以上に赤い。




「…ばかじゃねーの?淋しいとかガキか。」



あ、照れ隠し。


小さい頃からの七世の癖。


恥ずかしい時は、右手で口元を被って隠すんだ。



「高校生も大人じゃないですー」


「うるせえ。黙れ、ブス。」


「ぶ……っ!?」




―…嬉しい。


ブスって言われたけど、本当はそうじゃないって知ってる。


私は七世の真っ赤になった顔が見れただけで充分だもん。




だって私たちの関係は、やっと姉弟から抜け出せたような気がするから。





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