君との距離、2歩分。
「あ、七世。」
真っ白のマフラーを巻いた小夏が駐輪場に立っていた。
言葉を発する度に出る、白い息と寒さからの赤い頬っぺた。
「…寒い?」
動揺を隠すためにオレは笑う。
「明日あたり、雪降るといいよねー♪雪だるま作ろうね!」
そう言って無邪気に笑った小夏。
マフラーに埋もれて鼻から上しか見えない。
小夏は、何て言うかな。
反対?
それともオレの背中を押す?
……やっぱ、駄目だ。
何してても最終的には頭の中は小夏に支配されてるオレには絶対無理だ。
3年間も小夏の顔が見れないなんてオレには絶えられない。
触れたいって禁断症状が出るに決まってる。
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