君との距離、2歩分。



そして、2週間後。


私の心の傷は癒えぬまま、七世と接していた。


前よりもずっと広がった微妙な距離感。



そんな時、陽大くんに出会った。



「…あ、久しぶりだね。」


ここでも微妙な距離感。


―…私、陽大くんに告白の返事してないんだよね…


気まずいなぁ……



私は陽大くんの手に視線を移す。


そこにはサッカーボールが握られていた。



「…サッカーの練習?」


「そ。もうすぐ推薦入試で実技試験あるから。」


「へー。すごいね!」


「まぁ七世も大変そうでしょ?」




―――…七世?




.
< 219 / 327 >

この作品をシェア

pagetop