君との距離、2歩分。
七世からのキス。
普通なら甘くて、めちゃくちゃ幸せになれるはず。
でも、こんなの気持ちの入ってないからっぽのキスだもん。
そんなキスなんか嬉しくも何ともない。
ただ、苦しいだけだ。
七世の少し骨っぽい、大きな手の平が私の顔を包み込むように支える。
…まるで、大切なものに触れるみたいに優しく。
―…私は七世の何?
いてもいなくてもいい存在?
嫌われたくはない存在?
―…私、バカだからさ
ちゃんと言葉にしてくれないとわかんないよ……
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