君との距離、2歩分。
私の手が七世の肩を押すと、ゆっくりと唇が離れた。
不思議とお互いに絡み合う視線。
七世の長いまつげの先にある少し黒目がちの瞳が私を捕らえた。
―…七世、私ね
今こうやって七世に見られてるだけで心臓が破裂しそうな程、ドキドキしてる。
それだけ七世が好きって証拠。
―…七世が大好き。
「…あのさ…」
「…ごめん!」
言葉を発したのは、ほぼ同時。
私の視線の先には表情を曇らせた七世の姿。
……何で?
どうして謝るの?
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