君との距離、2歩分。



「…私、帰りますね。」



そう言って、ベンチから立ち上がった千波留ちゃん。


―…今なら聞ける!



そう思った私は、千波留ちゃんに1番聞きたかったことを聞くことにした。



「…あのさ!千波留ちゃんの好きな人って―…」


「あ、もう七世じゃないですよ?1人に集中すると周りが見えなくなる人はタイプじゃないので…」



淡々とした千波留ちゃん。

その姿が嘘ではないことを物語っている。



……何か私が1人で空回りしただけだったのかも。



「―…それに今、絶賛片思い中です♪」



千波留ちゃんはポッと頬っぺたを赤くしてにやけたような表情になった。



…切り替え早いなー……


そういうところは、尊敬する。




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