君との距離、2歩分。



「…陽大はさ…まだ小夏のこと好き?」


「え、何で?小夏ちゃんはもう七世の彼女じゃねーの?」


「…………………」


「うっわ。まじかよ。」


目の前の陽大は完全にオレに失望したって表情。


そんな顔されても…ねぇ?

オレらの関係はずーっと停滞してるんだから、前進なんてしてなくて当たり前。

―…でも、そんなの言い訳だって自分でもわかってる。



進む勇気がないのは、オレがヘタレだから。


こんなんじゃオレが離れたら別の男が近付いてくるのは確実。


なのにそれを考えるだけでイライラするんだ。


自分が勝手なガキなことにもイライラするし。


自分が矛盾してることにもすっげーイライラするし。



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