君との距離、2歩分。
小夏の一部に触れられているのが嬉しくて、絡めたままの指。
そんな小さなことなのに、自然と頬が緩んでいく。
―…小夏がこのまま起きなければいいのに。
寝てる小夏になら何でも出来るから。
素直に想いを伝えることだって余裕で出来るから。
オレのこんなに大きくなったこの気持ちは、寝てる小夏には聞いてほしい。
「………小夏…好……」
「―…な、なせ?」
ビクンと跳ねた心臓。
え……やべぇ…起きた!?
絡めていた指をとっさに抜いて自分のポケットに入れた。
「……お…起きてんの?」
ドキドキしながらも、そのままゆっくりと小夏の顔を覗き込んだ。
.