君との距離、2歩分。



「―…七世(ななせ)、もっとスピード上げないと遅刻するよー?」


「…ふざけんな、小夏(こなつ)が重いんだよ!!」




毎朝の恒例。



私の毎日の楽しみな時間。


それは、幼なじみの七世と2ケツで登校すること。


この時間は七世に気兼ねなく触ることが出来るから、私的には幸せな時間。



つまり、私の好きな幼なじみとは―…前で自転車をこいでる北川七世です。




この坂を登りきったら、もう私と七世の通う学校。



同じ系列の中高一貫だから、もちろん敷地も隣同士。



だけど、気になるのは―…


七世が中3で私が高2っていう2歳の年の差。



『年の差なんて関係ない』って言葉、よく聞くけど。


少なくとも私には、関係大有りなんだもん。




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