君との距離、2歩分。



騒がしい街中にいるらしい陽大くん。


電話越しに、いろいろな雑踏や話し声が聞こえる。



「…今、大丈夫?」


少し気を使ってるような陽大くんの言葉。



「……あ、うん。大丈夫だよ?陽大くんは大丈夫なの?」


「オレは七世を待ってる最中ですから。」



陽大くんの何気ない言葉。


別に悪気がある訳じゃないのに、聞こえてきた名前に心臓が反応した。



「…そう、なんだ…」


冷静を装って、相槌を打つ私。



「うん……小夏ちゃんは来てくれないの?」



明らかに動揺してる私に向けられた、陽大くんの核心をつく言葉。




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