君との距離、2歩分。



いつもは七世の自転車の後ろで見る町並み。


私ひとりだと、いつもと違って見える気がする。



段々、荒くなってくる息遣い。


元々、運動があんまり得意じゃない私にはかなりキツい距離で。



持久走してるみたいに、足が痛くなってきた。


額から長れる、前髪を濡らす汗。



財布持ってきてないから、バスにも乗れないし。


タクシーなんて、以っての外。



本当に、このままのペースで走ってて間に合うのかな?


最後の一瞬でもいいから、七世の顔が見たいのに…




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