君との距離、2歩分。
私の目からは、大粒の雫がボロボロと零れる。
「……う、うっ…」
「泣いてる時に、オレの話はもう聞けない?」
「…聞きたいですー…」
無意識に漏れるおえつを堪えながら、私は瞼に溜まった涙を拭った。
いきなりドアを押さえて、閉めさせようとしない男子と…
それを見て大泣きする女子。
そんなおかしい光景に、周りの人たちもざわめいている。
……みなさん、すいません。
自分勝手なことは充分、分かってるんです。
でも……七世との距離を広げたくないって思ってしまうんです。
これ以上離れたら、私たちはきっと修復不可能になる。
だから、一言でも多く自分の気持ちを伝えたい。
「―…オレさ、実際は年上はあんまり……」
「…七世、好きっ!!」
気付くと、私は七世の言葉を遮って叫んでいた。
突然の告白に、騒然となる真昼のプラットホーム。
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