君との距離、2歩分。



数分後、七世は行ってしまった。



駅員さんと何人かの乗客の人に睨まれてたけど。


それでも、七世は笑っていて。


―…やっぱり私は七世が、誰よりも大好きだ。



年下とか幼なじみとか、たくさんの問題が私たちにはあったけど…


それでも私は七世が好きだった。



これからの3年。


…私は七世をずーっと待ってるから。



次に会った時は、七世に置いていかれないように。


ちゃんと七世の隣で並んで歩いていけるように。


七世にもっともっと、私のことを好きになってもらえるように。




「……七世、好き…」


口から漏れた独り言は、電車の音に掻き消されて消えた。



……ちゃんと、ずっと待ってるからね。




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