君との距離、2歩分。
君の中の迷路
小夏Side
――七時三十五分
私は、いつものように家の前で七世を待つ。
だいたいこの時間になると七世が出て来て
ぶつぶつ文句を言いながら自転車を出して、乗せてくれる。
…私は七世のそういうところが好きなんだよね♪
――ガチャ
そんなことを考えていると、七世が出て来た。
案の条
「…自分の足で歩けよ。」
って文句をこぼす。
―…朝はまず
「おはよう」でしょ。
私を見た第一声がそれかよ。