君との距離、2歩分。
七世は、一度も私の方を見ない。
「怒ってないなら何でこっち見ないの?明らかに変じゃんか…」
思わず私の本音が出た。
「別に変じゃねぇし。」
「絶対変だもん!!」
「オレはいつもと同じだから。」
「…じゃあこっち見てよ。」
私は七世を真っ直ぐ見つめる。
……七世…七世
心臓がうるさい。
こんな七世、見たことない。
「…小夏……行くよ。」
――結局、七世は私の方を見なかった。
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