君との距離、2歩分。
………げ。
オレは重要なことに気付いた。
次の授業は科学。
その科学室は、高校の校舎からよく見える。
ってことは
小夏と目が合うかもしれないということになる。
…サボっちゃおうかな
悪い考えが頭の中によぎった。
「…オレ保健室行く。」
後ろを歩いていた陽大に一声だけ声をかけて、保健室のある方向へ歩き出す。
だけど、オレが向かったのは保健室ではなく人気のない生徒の間では有名なサボりスポット。
そこへ腰を下ろして、携帯を取り出す。
オレは携帯をいじって時間をつぶすことにした。
「…七世くん?」