君との距離、2歩分。
体がこわばる。
ゆっくりと振り返ると、そこには―…
「ほ…本多先輩…」
「サボり?中学生は勉強しなきゃだめだよ。」
「あは…ちょっとダルくて…。」
「私もよく中学の頃小夏とサボったんだー」
ケラケラと笑う本多先輩が持っていたのは大量のゴミ。
「ゴミ捨てですか?」
「うん。今、文化祭の準備中でさ。何もすることがない私はパシリなの。」
「そんなの小夏に行かせればいいんですよ。」
「いや、小夏もめっちゃ頑張ってるよ!」
本多先輩は、時間を確認すると
「ヤバい!もう行かないと怒られる!!じゃあね。」
そう言ってゴミを引きずってどこかへ行ってしまった。