君との距離、2歩分。



そんな私にお母さんは、けろっとした表情で笑うと




「大丈夫だって!うちに七世くん泊まりに来てくれるし!!」



「本当、やめて!!お母さん置いていかないでよ!!」



「えー…お母さんも旅行とか行きたいもん。」




小さい子みたいに、ほっぺたを膨らますお母さん。



そんなお母さんを



「バカー!!何歳だよ!!」



って怒鳴る私。




本当に何で私、この人の娘なんだろうと生まれてきた家を間違っていたことに気付く。




お母さんは、嬉しそうに玄関で靴をはくと



「じゃあ、いいこでお留守番しててね♪」




とだけ言うと、キャリーケースを引いて行ってしまった。








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