君との距離、2歩分。
玄関のドアが開いて、小夏が顔を出す。
そして、少し赤くなって
「…おかえり。」
って笑う。
―…オレら今日の朝、喧嘩してなかったっけ?
まぁ小夏がそれでいいならオレもそれでいいけどさ。
「七世?中入らないの?」
玄関で立ちつくすオレを不思議そうに見つめる小夏。
「あ…ごめん。おじゃましまーす…」
「七世おかしいよ。小さい頃は毎日来てたじゃん。」
「ばか。そんなの昔の話…」
「本当に私たちって兄弟みたいに育ったよね…」
そう言う小夏の横顔が、寂しそうに見えた。
―…本当にコイツ
オレのこと好きなのか?