恋哀
そんなんじゃない。
あたし、拓斗の事…好き
あぁ…。
いっちゃった…。
14年間言わずに我慢したのに…。
こんなときにいっちゃうなんて…。

―バンッ―

突然大きい音でドアが開いた。
あたしはあまりにも大きい音と突然なことにおどいて肩がビクンっと動いた。

そこにいたのはなほだった。
「大丈夫?」
彼女の優しい声が響く…。
なんておちつくんだろう…。
我慢しようとしたけど、我慢しきれなかった。
「泣いていいんだよ?我慢しなくていいんだよ?涙が枯れるまでないていい。」

あたしは安心したのか涙をもっと沢山流した…。


きがつくと雨はやみ辺りはすっかりくらくなっていた。
「うちの学校って屋上にパラソルあるんだね。今気づいた。たまには役にたつね」
「そうだね。」
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