ボクの歌姫






歌い終わった山科さんは、
俺の反応を探るように顔を覗き込んできた。




「笑斗…くん?」



「げぇ…」


「え?」


「すげぇよ山科さん!俺めっちゃ感動した!」


俺は興奮のあまり
彼女の両肩に手を置いて、勢いよく前後に揺すった。




「おおお!あ、ありがとう!」


山科さんはそう言って笑った。




まただ。胸ん中がザワついて締め付けられる。


何だ?この気持ち…。







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