ぽんぽんぼん
好きとか、好きとか、好き…って。
どうしたらいいんだろう!?
そればかりが頭の中を回ってる。
『どうって…。どうしたいのよ、泉は?』
「分かんない!」
はるるんの質問の意味は理解出来るけど、自分がどうしたいか分からない。
ただただ、梶木君が好きなんだって事が分かっただけ。
だから、あんなに心臓が速くなったり痛かったり、顔が火照ったりとかしてたんだ。
それに気付いた事にもう一杯いっぱいで何が何やら。
混乱の境地で、ゴロゴロとベッドでのたうち回る。
と、溜め息混じりの声音が届いた。
『例えば、梶木と付き合いたいとかは?』
「つ、つつつ付き合いたい!?」
『好きならそう思うもんなんじゃない』
そういうもんなの!?
私は、梶木君と付き合いたい?
……っていうか、付き合うって具体的にどういう事だ?
…………今一分からん。
まあ、兎に角そうだな、
「い、今は思わない…かも」
うん。今は今のままの感じが良いかも。
私の答えに『ふーん』と相槌を打つはるるんの声は少しガッカリしている様な感じだ。
その声に触発されてか、首を傾げながら口を開く。
「付き合うべきなのかな?」
弱々しい自分の声の後に続く少しの沈黙。
その沈黙を破ったのははるるんの溜め息だ。
『いや、それを決めるのは泉だけじゃ決められないでしょ』