彼は、魔法使い
「あぁ。って、お前、髪切ったよな」


直樹さんが、興味有り気に來都の髪を見る。


「あ、ホントだ。綺麗なカット」


そこに、瑞穂さんまで入ってくる。


次から次へと、みんな入ってこないで欲しい。


「てか、何しに来たのよ」


あたしはムッとし、來都に聞く。


「お前が昨日「カットとカラーする」って言ったんだろ。なのに、鳴海さんからカラー剤貰って来ないし」

「それどころじゃ、なかったのよ」

「何が、そんなに忙しいんだか」

「こっちは仕事してたの!」

「芹香が「アシスタント」だもんなぁ」

「悪い?」

「俺はスタイリスト、芹香はアシスタント。お前の方が先にこの世界に入ったのにな」

「後とか先とか、一々ちっちゃい男」

「もう!!2人とも」


あたしと來都が言い合いをしているところを、奈々ちゃんが止める。

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