彼は、魔法使い
誰でも良いから、聞いてほしい。


そう思うのに、誰にも言えない。


そんな矛盾だらけのあたしの、心。


「、、、助、けて、、」


気付いたら、そんな言葉があたしの口から零れていた。


そして、その言葉は、、、


虚しく、この満天の星空へと消えて行く。


あたしは膝を抱え、顔を伏せる。


いつも、そうだ。


誰かが、傍に居てくれる時は良い。


でも、、、ふと、1人になった時。


あたしは、弱くなる。


誰かに、手を伸ばすのが怖くて、、、


「孤独」と言う、行き先の見えないレールの上を歩くしかないんだ。

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