彼は、魔法使い
それが、、、


「魔法の手」を手にした、あたしの宿命、なんでしょ?


その日、あたしは決めたんだ。


そう、決めた。


また、1人で生きることを、、、


そして、自分の気持ちを捨てた。


だって、自分の気持ちや意志があるから、、、


傷ついたり、悲しくなったり、辛くなったりするんでしょ?


なら、そんなのイラナイ。


あたしは、楽に人生を終えたい。


「バイバイ、あたし」


鏡の中に居る、自分自身に、、、そんな言葉を告げる。


「久しぶり。大嫌いだった、あたし」


そして、あの頃のあたしに挨拶する。


大嫌いで、その目には何が映ってるんだろうと、聞きたくなるような目。


そんな、自分にまた会うことになるなんて、、、


そう思いながら、フッと自嘲的な笑みを溢した。

< 236 / 343 >

この作品をシェア

pagetop