彼は、魔法使い
これ以上のことを、あたしが直樹さんに求めるのはおかしい。


それに、あたしは別に、、、


直樹さんのことが、好きなわけじゃない。


きっと、直樹さんも、、、


そう思うと、胸が少しだけ、、、苦しくなった。


そんな自分の気持ちを誤魔化すように、鏡の中の自分に微笑みかける。


今のあたしには、悩んでる暇はない。


スタイリストとしての、理由も出来た。


後は、、、ただ我武者羅に、進むだけ、、、


ただ、、、それだけ。


さっ、仕事しよ。


そう、自分で自分の背中を押した。


そしてお店に向うために、自分の部屋を出た。

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