彼は、魔法使い
そして志麻さんが、ザッと今日の予約の状況を説明する。


省吾さんと瑞穂さん以外は、まだよく名前と顔が一致しない。


だからミーティングで、志麻さんが名前を口にするが、誰が誰だかサッパリわからない。


「じゃ、今日もよろしく」


そして直樹さんの言葉で、お店をオープンした。


オープンしたばかりだというのに、次々とお客さんが来店する。


その対応を、あたしは志麻さんから見て盗む。


志麻さんも時間を見つけては、あたしに仕事を教えてくれるが、お客さんの来店に追われて、中々教えている暇がない。


とりあえず、あたしは志麻さんの邪魔にならないようにしていよう。


そう思い、あたしの初日を過ごした。

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