彼は、魔法使い
「もう、直樹さん。店長だからって、レセプションの子までいじめないで下さいよ。もしこれで、明日から芹香が来なくなったら、どうするんですか!」


志麻さんが、直樹さんに言う。


こんなことで、あたしは仕事を投げ出したりはしないけど、、、


「それに、直樹さんのせいで何人の子が辞めたと思ってんですか!アシスタントの子や、同じスタイリストに言うのは良いですよ?だけど、レセプションの子が辞めたら、他でもないあたしが大変なんですから!!」


志麻さんの反撃に、よく息が続くなと、あたしは感心した。


「まぁまぁ、志麻ちゃん」


そう言って、瑞穂さんが間に入ってくれた。


「みんな、直樹さんに甘すぎますよ!」


まだ、ご機嫌斜めの志麻さん。

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