彼は、魔法使い
「な、なんで?」

「23時過ぎたら、セキュリティロックが掛かる。だから翌日の6時までは、俺でも入れねぇ」


そんなの、付けないでよ。


、、、鳴海さん!!


あたしは、落胆する。


この時間なら、ATMもアウトだろうしなぁ。


財布の中は、とても寂しい感じになってるし。


はぁ~、と、上からため息が聞こえる。


「明日、朝1で店について行ってやるよ」

「明日じゃ、今から何時間あると思ってるんですか」


女の子のあたしに、野宿しろって言うんですか?


「あぁ~、めんどくせぇな」


さっきまで部屋のドアを閉めようとしていたのに、そのドアが開け放たれる。


それに、あたしはキョトンとする。

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