彼は、魔法使い
そんなあたしに、直樹さんは呆れ顔をする。


「お前、なんも思わないわけ?」

「何が?」


それに、ため息をつく。


「普通は、男の部屋に上がる時は警戒した方がいいぞ?」

「なんで?」


知らない人なら、わかる。


だけど、男とか女とか関係あるの?


「なんでって、お前。よく、今まで無事に生活してきたな」


、、、うん?


無事も何も、そんな心配するような状況に陥ったことないし。


むしろ直樹さんの方こそ、どんな生活をして来たんだよ。


そんな、心配しなきゃいけない状況に陥ってたのかよ。

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