アイシテルノジュモン【短篇】
更に時は過ぎる。
祐樹は友達と出かけることが多くなった。
車に乗るようになった祐樹。
その車に見知らぬマスコット人形が増えていく。
最近の女の子に絶大な人気を誇るピンク色のかわいい猫。
私はそれが嫌いといつも言ってたのに。
そしてある日見つけてしまう。
ダッシュボードのなかに、水着姿の見知らぬ顔の女とのツーショット。
腰に腕を廻し、満面の笑顔で映る二人。
問いただす私に、祐樹はあっさり吐いた。
「彼女のこと好きになったんだ」
つらかったけど、別れようと言った私に
「でも、お前とも別れたくない。二人とも本気ですきなんだ」
祐樹は涙を流した。
何を言ってるんだ?
怒りわめいた。
責める私に、それでもひたすら別れたくないと言う。
アイシテル
アイシテル