秘密♪の部屋(短編)
あたしはひとりでいるのが嫌になりトボトボと廊下を歩いていた。
そしたらいつの間にか美術室の前にいた。
「あっ…」
美術室のドアを開けたら
…――!
「裕人……」
「菜々子……」
あたしと裕人は目があったまま離れなかった。
一瞬頭が真っ白になった。
「裕人…なんで…ここにいるの?」
「やっぱり寂しくて…
菜々子…やっぱり無理だわ…お前を忘れるなんて…」
裕人…あたしもだよ。
「あたしも…やっぱり裕人がいないと…」
そうしてあたし達はやり直す事になった。
約束なんていらない。
って二人で決めた。
秘密の部屋はまたあたし達の色に染まりだした。