私が恋した男(旧題:ナツコイ~海男と都会男~)
◆第13章:都会男の想いと、これからの関係
キス、された。
あまりの急なことに頭が追いつかなくて瞬きを何度もするけれど、姫川編集長の唇がずっと離れることが無くて、キスをされているんだと実感する。
それでも嫌…、こんなの嫌…と思うのは私の心に海斗さんがいるからで、こんな時に自分の気持ちに気づくなんて。
私は海斗さんのことが"好き"なんだと自覚して、胸が苦しくて、視界が涙で滲む。
抵抗をしようと姫川編集長の胸を両手を握りこぶしにして叩くも、姫川編集長はそんなのは痛くもかゆくもないと表すように動じない。
それならこれ以上はキスをしないでと唇を貝のように閉じようと試みるけれど、姫川編集長は私の頬を両手で包んで舌でこじ開けた。
そして差しこまれた舌が私の口内をなぞり、時折煙草の苦い味がして、何度も顔の角度を変えながらしてくるキスは今まで経験をしたことが無い。
意識が段々と遠のきそうなのを踏ん張って、もう一度姫川編集長の胸を思いっきり叩くとようやく唇が離れた。
新しい空気を吸いたくて何度も深呼吸をして、服の袖で唇を拭いながら姫川編集長をぎっと睨むけど、当の本人は平然としている。
「どうして…、どうしてこんなことをするんですか?」
「お前のことが好きだから、した」
周りの音が一気に消えた。
あまりの急なことに頭が追いつかなくて瞬きを何度もするけれど、姫川編集長の唇がずっと離れることが無くて、キスをされているんだと実感する。
それでも嫌…、こんなの嫌…と思うのは私の心に海斗さんがいるからで、こんな時に自分の気持ちに気づくなんて。
私は海斗さんのことが"好き"なんだと自覚して、胸が苦しくて、視界が涙で滲む。
抵抗をしようと姫川編集長の胸を両手を握りこぶしにして叩くも、姫川編集長はそんなのは痛くもかゆくもないと表すように動じない。
それならこれ以上はキスをしないでと唇を貝のように閉じようと試みるけれど、姫川編集長は私の頬を両手で包んで舌でこじ開けた。
そして差しこまれた舌が私の口内をなぞり、時折煙草の苦い味がして、何度も顔の角度を変えながらしてくるキスは今まで経験をしたことが無い。
意識が段々と遠のきそうなのを踏ん張って、もう一度姫川編集長の胸を思いっきり叩くとようやく唇が離れた。
新しい空気を吸いたくて何度も深呼吸をして、服の袖で唇を拭いながら姫川編集長をぎっと睨むけど、当の本人は平然としている。
「どうして…、どうしてこんなことをするんですか?」
「お前のことが好きだから、した」
周りの音が一気に消えた。