俺の妹が可愛すぎて。


レストランに着き、声をかけてきた店員に話をし、テーブルまで案内される。

母さん達が待ってるテーブルまでのこの距離、なんとなく緊張なんてものをしてしまう。

ケーゴさんだけなら、緊張なんてしないのに、あまり来ないこんな洒落たレストランと、改まったこの食事会が俺の胸をドキドキさせていた。



「あ!ユキ!こっち、こっち!」


先に俺に気づいたのは、ケーゴさんだった。

ケーゴさんは、大きく手を降り、俺に手招きする。


小走りで走り、俺の席であろう空いてる席へと向かう。


「ごめん、お待たせしました」


俺はそう言いながら、席に着くみんなを見渡す。


丸いテーブルを囲んでみんなは座っていた。

俺の隣はやっぱりワインを一本開けたほろ酔いの母さんと、隣には和かに微笑むケーゴさん。


ケーゴさんの隣は、ケーゴさんの息子であろう男の子と、その隣は……




え……?


これ、ケーゴさんの娘……?



やば……




……可愛い……。





「もうっ!ユキ、遅いよ〜!遅刻、ちこくぅ〜!」


隣にいた母さんが、俺の腕をベシベシ叩く。


「ごめんって、ってかご飯まだなのに、ワイン一本開けてんなよ。……あ、え〜っと……篠原 ユキです。宜しくお願いします。遅れてすみません」


ケーゴさんの息子と娘に、そう会釈すると、息子は軽く会釈をし、娘はニコッと微笑んだ。




やばい!!


めちゃ可愛い……。



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