俺の妹が可愛すぎて。


「う〜ん……どこがいいって言われると困るんだけど」


外見は、若くて美人で可愛いと言われてる母さん。

ケーゴさんと付き合う前も、何人か彼氏がいたけど、ケーゴさんみたいに長く続いた人はいなかった。

おそらく、この酒癖と感情の起伏が激しいせいだろう。


「……なんか、一緒にいるとホッとするというか……気持ちがあったかくなるんだ」


俺の肩を枕にして眠る母さんを見ながら、ケーゴさんは優しい瞳をして言った。


「たしかに今みたいに子供っぽいところもあって、風馬や優花より手を焼いてしまうこともあるけどね(笑)……でも、それを含めて、全部……愛しいって思うんだ。……って、ユキ、何言わせてんだ。恥ずかしいじゃねぇか」


ケーゴさんは、そう言うと頭をガシガシ掻きながら頬を赤らませた。

そんなケーゴさんを見て、俺は自然に笑っていた。


「……ケーゴさん」

「ん?」

「……こんな母さんだけど……宜しくお願いします」



改めて言うのは、なんだかめちゃくちゃ照れ臭かった。

でもケーゴさんは相変わらずの優しい笑顔で「おぅ。ユキも宜しくな」って、手を差し出したから、

俺はその少し大きくてゴツゴツした手のひらを握り返した。


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