俺の妹が可愛すぎて。


昼飯に近い朝飯を食べ、優花が後片付けをしてくれてる間、俺はリビングのソファに座りテレビを見ていた。


ちっとも面白くないテレビを流すように見ながら、せっせと後片付けをする優花を盗み見る。



……逃げだしてぇ〜。



いつもは誰かしら家にいるから、何とも思わないのに……

二人きりになった途端、なに……こう……ムラムラすんのはなんでだ?


いや……もう絶対、風馬のせいだし!

風馬がダイレクトにストレートに言っちゃうから、俺が余計意識するんじゃん。


応援する、アドバイスするとか言っといて、俺の気持ちで遊んでるだけじゃん、あいつ。


ムカつく……


帰ってきたらプロレス技で締めたる…。



このドキドキとムラムラとイライラをどこにぶつけていいのかわかんなくて、近くにあったクッションをギュッと抱きしめていたら、キッチンから優花の笑う声がした。


「ふふ(笑)ユキちゃん、なにしてるの〜?クッション抱きしめて…可愛い〜(笑)」


そう笑われ、何にも言えない俺。


いや……優花のせいだし…って心ん中で突っ込む。


「あ、ユキちゃん。夜ご飯はあたしが作るね?でも、買い物行かないと。冷蔵庫、からっぽ」

「……じゃあ、買い出しついでにどっか行く?天気もいいし」


そう言うと、「うん!行く♪」って優花が満面の笑みで応える。



もう昼前にして、優花の笑顔という銃に打ちのめされそうな俺の決意。


とりあえず……


二人きりの家の中からは脱出出来そうなので安心したが。


問題は夜だな……


俺のムラムラよ、夜までに収まれよと頼りない命令を一応…送っといた。



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