俺の妹が可愛すぎて。
……ダメつってもキスしてやる。
……もう、スイッチ入っちゃったもん俺。
「…………うん」
小さい声で、ドアの向こうの優花が呟いた。
優花が入れてくれた風呂は、そうこうしてるうちに少しだけぬるくなっていた。
シャワーを浴びながら、さっき優花が言ってた言葉がふいによぎる。
『…好きなのは、匂いだけじゃないよ』
その言葉、そのまま受け取っていいの?
俺のこと……本当はどう思ってんの?
訊きたいことはいっぱいあるはずなのに、優花があんな恥ずかしそうな真っ赤な顔するから……
訊くことよりも先に、身体が動いてしまう。
抱きしめたら、嫌がらない。
手を握ったら、握り返す。
晴がキスしようとした時は泣いたくせに、
俺がキスしようとしたら顔真っ赤にして恥ずかしがって逃げる。
『風呂入ってからならいいの?』って訊いたら『うん』って応える。
……これは、期待してもいいんだよな?
風呂から上がると、部屋にいるはずの優花がリビングにいた。
「優花、あがったよ。入れば?」
濡れた髪をバスタオルでゴシゴシ拭きながら、ソファに座る優花に声をかける。
その声で俺の存在に気づいた優花が振り返り、俺を見る。
すると、優花はまた顔を真っ赤にして「うん、わ、わかった…」ってまたごにょごにょ言う。
多分、上半身ハダカの俺を見たからだと思う。
いちいち、顔赤くするから可愛い(笑)
優花は極力俺を見ないようにパタパタと急いで風呂場へと走っていく。
しばらくしてシャワーの音が聞こえて、俺はさっきまで優花が座っていたソファに腰を下ろす。
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