俺の妹が可愛すぎて。
食事会の次の日、学校へ行くと、案の定晴から根堀り葉堀りと事情聴取を受けた。
俺の顔を見るなり、おはようと言うより何より『どうだった?!』と晴の興味深々顔が近づいてきた。
『……内緒』
というと、『なんだよ、それ!教えろよ!幼馴染だろ?!』としつこく言われたから、
『……いや、絶対お前にはやらねぇ』
と言ってやる。
『え?なに、可愛いの?!美人?!ボイン?!!』
最後の単語だけ、やけに強調して聴こえた。
『……いや、ボインかどうかは知らねぇけど(笑)』
『まぁ可愛くて、美人ならボインじゃなくてもいいや!紹介しろよ!』
『……いや、多分彼氏いるって』
『確定じゃないんだろ?彼氏募集中かだけ聞いてみて!』
『え〜お前が聞けば?この学校に転校してくるって言ってたよ?』
『……俺が内気だから、聞いてって頼んでんじゃん。……お前、一応、兄ちゃんになるんだろ?』
誰が内気だよ……
いきなり、ボインかどうか聞いてるやつが………
ん?なに?
………兄ちゃん?
『……え?……兄ちゃんって俺のこと?』
『当たり前だろ?他に誰がいるんだよ(笑)血は繋がってなくたって、戸籍上ではユキ、兄ちゃんになるんじゃねぇの?』
そうバカな晴に言われて、初めて気づいたバカな俺……。
そうじゃん……
ケーゴさんが俺の『親父』になるってことは、
俺は、風馬と優花の『兄』になるってことなんだ。
優花のこと、可愛い、彼氏のやつ羨ましい……って思うのは……
ダメなんだ。
……可愛い子と、一緒に暮らせる…ラッキーって思ってたけど……
……『好き』になったら、
ダメなんじゃん……!!
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