俺の妹が可愛すぎて。


「……あれ〜?また優花泣いてる〜」


そう言うと彼はあたしの頬に触れ、頬に落ちた涙を拭ってくれる。


「……だ…だって……嬉しいの…。ユキちゃんが…そう思ってくれてるなんて……」


泣いてるあたしの涙を拭ってくれたり、頭を撫でてくれる彼の手が優しくて…愛しくてたまらなくなる。


「……あたしも……あたしも、ユキちゃんが好きだよ」


あたしも彼の目を見てはっきり伝えた。


やっぱり彼の目は優しくて……


「……へへ(笑)俺ら、両思いじゃん」

あたしの両頬に触れて、優しく微笑むユキちゃん。

あたしもその彼の手をギュッて握りしめる。


……大好き。


……大好き。


ユキちゃん……大好きだよ。



あたしが目を閉じたのを合図に、あたしの頬に彼がキスを落とす。


彼の吐息がかかるのと、なんだかくすぐったくて「……ん…」って小さく反応してしまう。


聞こえてないだろうと思ったのに、


「……優花、可愛い…」って耳元で囁かれ、彼のキスがだんだんエスカレートする。


「……ん……」


彼はあたしの頬だけじゃなくて、首元や肩にキスを落とす。


それが心地よくて、恥ずかしくて……

胸が沸騰しそうなくらい熱い。



もう……彼になら、


あたしは何をされてもいい……。




目を閉じて、彼のキスに身を任せていると、しばらくして彼がベッドにゴロンと落ちる。


「……ユキちゃん……?」

「…………」


一定の呼吸音。


彼は眠っていた。


「……ふふ(笑)……寝ちゃったの?」


彼の柔らかな頬に触れて、幸せそうな寝顔に思わず笑みが零れた。


あたしも彼の隣に横に寝転んで、可愛くて愛しい彼の寝顔を見ながら目を閉じた。


彼の言葉とキスを何度も思い出しながら……。


あたしの手にはちゃんと、彼の手が握られていた。


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