俺の妹が可愛すぎて。
電車は優花の最寄り駅に着いた。
駅から家までの道は、住宅街とたくさんの公園、店が並び、明るく優しい街並み。
こういうところで優花と風馬は育ったんだなと感じながら歩いていく。
優花と色んな話をしながら、話の途中で優花が思い出したように訊く。
「あ、あの……今更なんだけど…。」
「ん?」
「……あなたのこと……。」
少しだけ照れながらそう言いかける優花に、俺の心拍数はどんどん上がる。
なに?
『あなたのこと…』って…
しかも、そんなに恥じらいながら…!
『あなたのこと……好きになっちゃった…』とか?!
いやいや、優花さんよ。
俺らは一応兄妹になるんだぜ?
ダメなんだよ…好きになっちゃいけない関係なんだ。
そりゃ、俺だって優花のような女の子が彼女ならって思う。
でも……
俺らは『兄妹』。
恋をしてはいけない関係……。
でも…
でも……
優花が俺を好きというならー……。
「……あ、あの…、訊いてる?」
優花が俺の腕を揺さぶって、俺は我に返る。
「え?あ、ごめん…な、なに?」
「だ、だから……。」
「……うん。」
「……あなたのこと……。」
「……うん。」
「……あなたのこと……
………なんて呼んだらいいかな?」
…………。
……………。
………………。
……そんなことだよな。
……いらぬ妄想しすぎ。
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